地域限定保育士試験をご存じでしょうか?
実施している自治体は限られますが、受験するチャンスが増えることや実技試験が免除されるなど保育士試験を受ける方にとっていくつかのメリットがあります。
私も令和5年後期の大阪府地域限定保育士試験を受験しました。(筆記は前期で合格していたので、実技講習会のみ受講)
実技試験に苦手意識があったので、実技講習会を受講し修了することで資格取得できるこの制度には感謝しかありません。
・保育士試験に興味がある方
・保育士試験、勉強中の方
・保育士筆記試験、免除の方
・地域限定保育士に興味がある方
地域限定保育士とは?
制度が作られた背景
保育士不足の解消や人材の確保を目的として、平成27年より施行された比較的新しい制度となります。
参考:日本保育協会
保育士との違い
業務内容は一般の保育士と変わらず、働く地域が3年間限定されます。
4年目以降は全国で働くことができます。
また、試験を受ける過程が一般の保育士とは異なります。
実技試験の代わりに講習会を受講し修了することで保育士資格が取得できます。
実施している自治体
令和5年度は神奈川県、大阪府、沖縄県の3地域で実施されています。
受験資格
通常の保育士試験と同じ。
また、実施する自治体に住んでいなくても受験できます。
実施日程
神奈川県の場合
全国の保育士試験は年に2回(前期、後期)行われますが、神奈川県は前期と後期の間に県独自の試験を実施しています。
神奈川県の試験を利用すれば年に3回受験のチャンスがあるね。
もし別の地域で働きたい場合でも、地域限定試験で合格した筆記科目は全国の保育士試験に引き継がれるよ。
筆記で地域限定試験を利用し、実技は全国の保育士試験を受験し合格することで一般の保育士の資格を取得することもできるね。
大阪府、沖縄県の場合
大阪府、沖縄県は年に1回、後期試験と同じタイミングで行っています。
参考:全国保育士養成協議会 大阪府及び沖縄県の保育士試験について
令和5年度大阪府の場合
7月試験申し込み→10月筆記試験→12月地域限定保育士試験(講習会)
前期実技試験不合格の場合
8月試験申し込み→10月筆記試験免除→12月地域限定保育士試験(講習会)
前期実技試験の結果は申込期限後の8月に開示されました。そのため、前期実技不合格の場合は申込期限が延長されました。
地域限定保育士試験を受けてみて
情報が少ない
令和5年度の要項が出るまでは前年令和4年度の情報を見ていたわけですが…
「今年度はいつ実施するのだろうか?」
「昨年と同じ時期だろうか?」
「申請はいつから始まるのか?」
これらの情報が未定だったため、情報が更新されるまで常に気に掛けなくてはいけませんでした。
「申込期日を過ぎてしまい受けることができなかった」この事態は絶対に避けたいと思っていたので、全国保育士養成協議会のHPをこまめにチェックしていたよ。
実技試験との違い
実技試験は前もって練習はしますが1発勝負の側面が大きい。
その日のコンディションや試験官との相性、運の要素も相まって実力が出し切れないこともあります。
その点、講習会は講義やグループワークが中心になるので過度に緊張することは少ないです。
ただ、受講する上で守らなければいけないきまりはありました。
また、受講中の1カ月間は自分を含めた家族の健康管理を徹底すること。
講習会は朝から晩まで丸1日なので、仕事の調整やこどもがいる場合には事前に誰に頼むのかを考えておかなくてはなりません。
まとめ
地域限定保育士試験のメリットとしては、
デメリットとしては、
実技講習会に関しては、事前に希望のコース選択ができます。
土日に受講できるコースがあり平日受講できない方への配慮もされているので、社会人や主婦にもおすすめです。(コースの決定は受講日の直前になるので、職場や家族間で調整は必要だと思います。)
また、実習に行くことで自分がどんな園で働きたいのか?
どういう保育観でこどもと関わりたいのか?
を考えるヒントを得ることもできます。
そういった意味でも、地域限定保育士試験は活用次第では保育士を目指す方にとってメリットが多いと感じます。
未経験で保育業界に飛び込むには勇気がいるという方にも講習会はおすすめです。
コメント